賃貸物件をお探しの際に、オール電化タイプを見かける機会があるでしょう。
ガスを使わないオール電化は、エコロジーでお金と時間を節約できる設備として注目を集めていますが、注意点も知っておくことも失敗しないポイントです。
今回はオール電化とはなにか、メリットとデメリットについて解説します。
賃貸物件で見かけるオール電化とは?特徴や種類をご紹介
オール電化とは、キッチンや給湯器などの室内の設備にガスを一切使用せず、すべて電気を使っているタイプのことです。
環境にやさしく火を使わない点が魅力的で注目を集めており、オール電化の賃貸物件が増えつつあります。
キッチンの場合、IHクッキングヒーターか電気コンロが使用されています。
IHクッキングヒーターは器具の内部にある磁力線に電流を流し、調理器具そのものを発熱させ、電気コンロは電熱線に電気を通して調理器具を加熱させる仕組みです。
お湯はガス給湯器の代わりとなる、電気温水器かエコキュートが使用されています。
電気温水器は築年数の古い物件でよく見かけるタイプで、沸かしたお湯をタンクにためておく仕組みです。
エコキュートはヒートポンプの原理を利用し、空気中の熱を集めて効率的にお湯を沸かすシステムで、光熱費の節約とCO2の削減効果が期待できます。
オール電化の賃貸を選ぶメリットとデメリットとは
オール電化のメリットは以下の3つです。
●火災の心配がない
●使い勝手が良い
●災害時の復旧が早い
オール電化は火を使用しないので、安全面に優れています。
キッチンのコンロの場合は、火災の原因となる出火リスクの軽減のほか、調理で空気が汚れにくいため、室内に嫌なにおいがこもりにくくなるでしょう。
さらにフラットなIHクッキングヒーターなら掃除も簡単で、強火力で加熱しながら効率よく調理が可能です。
災害でインフラがダウンした際、電気がもっとも復旧が早いと言われています。
1995年の阪神淡路大震災では、ライフラインの完全復旧までに都市ガスは83日、水道は90日かかったのに対し、電気は7日で復旧したというデータがあります。
オール電化のデメリットは、停電になると室内のすべての設備が使用できなくなることです。
また、電気温水器は水をためる貯湯タンクが不衛生にならないよう、定期点検が必要なため、大家さんが対応してくれるかどうかも確認するといいでしょう。